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故宮林 久夫君の母上宛の

生徒のときの手紙

 

尊書有難く拝(しょう)任候、其の後私も至極元気に候間何卒御安心被下度候。

(さて)、新入生を迎へ生徒館も相当賑わい、一日も早く立派なる生徒たらしむべく最上級生徒として努力致し居り候。三中より入校せし東外吉も元気に候。昨今江田島も相当寒気酷しく候へども、毎朝の裸体操にて大に鍛錬致し風邪等に罹る者皆無に御座候。

青年の鍛錬場、正に江田島に過ぐるもの無之、との感を深め居り候。

益々寒気加わる折柄、御両親様始め皆々様には御身体に御留意被遊度願上候。

先は近況御報告迄、如此御座候  

敬具

 

宮林 久夫君が駆逐艦杉から

父上に送った手紙

前略。

先日は遠路実に有難く厚く御礼申上候。

其の後小生益々元気旺盛に候間何卒御休心被下度願上候。

一路米英撃滅に邁進致すべく努力する覚悟に御座候。雑念を打ち捨て現在の自己の本務に猛進あるのみに候。

先は御礼旁々(かたがた)心境御報告迄。

 敬具

(なにわ会ニュース22号27頁 昭和46年2月掲載)

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