平成22年5月4日 校正すみ
押本直正君の思い出
足立 喜次
(その一 兵学校卒業以来、押本君に再会したのは、昭和24年横須賀であったと思う。一度、押本君の独身寮を訪ね、2人で話しあったことを、昨日のように思い出すが、何を話し合ったかは、覚えていない。
(その二) 私は、定年後押本宅から徒歩15分程の堀の内に居を構えた。例会のクラス会(鎌倉での1月の湘南クラス会・横須賀での春のパインクラス会・東京での春秋2回のクラス会)の帰路は、おおむね一緒に行動した。
平成13年のパインクラス会の帰り、いつもバスを利用するのだが、押本君の要望により、タクシーを利用した。
押本君は胃を摘出してからは、酒も余り飲まないのだが、この日は、特に疲れたのではないかと思った。これが、押本君と行動を共にした最後と相成った。
押本君は何事にも好奇心が強く、探求心おう盛であったと思う。彼の話題は豊富にして、しかも、話上手のため、時の経つのを忘れるのが常であり、小生にとっては良い勉強になったと感謝している。押本君の長男様の話によれば、押本君は平成13年7月頃から体調を崩し、11月に横須賀共済病院に入院した。病院での押本君は相当弱っているように見受けられたが、なるべき早く退院して、体力を回復し、また、一緒にクラス会に出席出来ることを切に願っている。
(平成13年12月20日 記す)
(なにわ会ニュース86号29頁 平成14年3月掲載)