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昭和58年 6月12日実施

第十八回参拝クラス会の記

冨士 榮一

靖国神社の桜も見事だが、六月に入り、深緑が色増す頃になると、慰霊祭の雰囲気が肌にしみるようになる。

612日(日)11時教官5名、ご遺族140名、生存者130名参集して、恒例のなにわ会慰霊祭がとり行われた。槇原秀夫堂々と祭文を捧げ、一同感慨新たなり。代表玉串奉奠し式を終る。

お茶の水日本学生会館に席を移し、懇親会に入る。司会進行は、山下武男。先ずは仙台からお越し頂いた原田教官の昔ながらのご懇切なご講話を拝聴し、次いで田中教官の音頭による乾杯、還暦などとはまだ小僧だと柳田教官に活を入れられ、堀江太郎のご母堂が遺族を代表してご挨拶して頂いた。今村教官のお言葉も有り難く、3時間弱の懇親会も忽ち終る。令によって、高崎軍歌係の音頭で同期の桜と軍艦マーチを絶唱する。石隈教官の発声で万歳三唱、これで行事は終了した訳だが、後ろ髪を引いたのか、引かれたのか居残り組数十名、後はどうしたことやら、拙宅にも5人ばかり押しかけて来ました。

10年ひと昔と言うが、学校を出て、戦争やって終ってから40年長いようでも夢の枕。早いもので、今の10年より、入校の時の1年の方が遥かに長いように思える。人間50年夢幻のごとくなり、というか40年前死んだ戦友を思い出すのは何時も20歳の顔であり、美しいような気もするが、子供や孫を見ると生きていた実感を味わう。

取りとめのない報告書になったがゴメンナサイ。

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