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100号

 

 

新幹線に生かされた海軍の技術

        磯部 理(春日仁の孫)

 


 ぼくは鉄道に興味があり、NHK「プロジェクトX〜執念が生んだ新幹線」のDVDを借りて見た。そこで昭和30年代の新幹線の開発に、軍隊の技術が生かされていることを知った。
 番組に登場する海軍の三木忠直さん、松平精さんは、放送された平成12年当時で90歳だから、おじいちゃん達72期より先輩だが、取材に元気に答えていた。三木さんは特攻機開発の技術を、空気抵抗の少ない車体のフォルムに生かし、松平さんはゼロ戦の技術を車輪の空気バネに生かした。
 戦争の傷を持つ人の、軍隊の攻める技術を戦後の平和のために役立てたいという執念が新幹線の開発につながったと言う。その技術は世界の鉄道開発に、今も生かされている。
 ぼくは、新幹線は速くて格好いいなと思って乗ってきたが、これからはおじいちゃんたち海軍で活躍した人達のことを思い出して乗りたいと思う。