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平成22年5月5日 校正すみ

故加藤孝二君の思い出

足立 喜次

(その一)

 昭和24年盛夏、加藤君に誘われて、金沢八景海岸でのネービー会の海水浴に夫婦ともども参加させて頂き、水泳に貝掘りに楽しい夏の一日を過ごしたことを、昨日のように思い出される。

 

(その二)

 平成3年頃と思うが、小生脳血管障害再発防止の為大船の十字式気功による治療に通っていた。加藤君は高橋院長から「貴様の病気養生には、足立の病後の養生について話を聞けば、貴様にとって何かと参考になると思う」と言われ、佐藤病院の待合室で語り合った時、小生が通っている十字式気功の大船治療所を紹介した。お互いに都合の良い日、小生と家内は加藤とともに大船治療所で受診、帰路大船駅近くの喫茶店での3人で飲んだコーヒーの香りと味を何故か忘れられない。今まで、種々加藤君にはお世話になっていたので、少しでも彼のため役に立ったのではないかとの気持が脳裏に浮かんだためかと思っている。

 

(その三)

 加藤君は、クラス・御遺族に対しての行き届いた心配りと骨身を惜しまない面倒見の良さは定評のあるところである。特に、年老いたお袋さんをご夫婦で面倒を見ていた様だが、老人ホームに入居されることになってからは、毎週必ずご夫婦で訪れたことを淡々と語る加藤君の目は輝いていた。加藤の心温まる献身的な孝養には誠に敬服した。余人の真似の出来ない優しさ・明るさ・人を引きつける何とも言えない雰囲気のある加藤君の人柄を改めて彷彿(ほうふつ)とさせられた。

 

最後に、誠に敬愛すべき良きゼントルマンであった加藤君のご冥福を祈るとともに、奥様の今後のご多幸を願うものです。

(なにわ会ニュース86号29頁 平成14年3月掲載)

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