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関西なにわ会 東大寺周辺の散策

春日 仁

天高き秋晴れに恵まれ、十一月十九日一三ニ○近鉄奈良駅に集合の上、各自バスで大仏前バス停で下車、参道ロで再集合した。

佐藤健三君(経)の明快な解説と共に、鹿と戯れつゝ進むと、南大門の左右金剛力士二像が「阿・畔」の豪放な姿で迎えてくれる。

世界最大の木造建築のなか一杯の修学旅行生が世界最大のブロンズ像たる塵遮那仏を一斉に仰ぎ見る瞳が、すべてキラキラと輝いているのに頼もしさを感じた。

大仏殿を辞して少し北上し、屋根付きの長い石段を登りつめると、そこはお水取りで有名な二月堂の舞台で、大和盆地が一望のもとに眺められた。三月堂、手向山八幡宮をえて振り向けば、その昔菅原道真が詠んだ紅葉の錦で裏山全体が燃え立っていた。

五重塔が聳える興福寺境内を横切って、猿沢池に出て、賑かな三条通りを歩き、一六三〇当日の会場であるホテルフジタに到着した。

久しぶりに来西した名村英俊君の音頭で乾杯し、懇親会に移った。

この場を借りて、桂理平君の新著「空母瑞鳳の生涯」の披露を春日が行い、著者自身から出版に至るまでの苦心談が述べられたところ、当日準備されていた十二冊は忽ち売り切れた。

 本会次期幹事を滋賀県からとの案がかねてあったが、同県人の宇野俊夫、中西健造、樋口幹の三君が揃って出席していたので、石井 晃君の熱心な推薦もあって、同三君が引受けてくれることに決まった。

 樋口直君から、東京でのなにわ会の近況、および水交社、水交会の歴史と現状、それにそれらの将来像について解説された。

 軍艦行進曲の円陣斉唱と「関西なにわ会萬歳」で、一九〇〇閉会した。

参加者(順不動)

桂、渡辺、名村、石井、濱田、樋口 幹、宇野、中西、諸橋、小西、大村、久米川、飯野、春日、樋口(直)、溝井、上野(機)、堆野(機)、佐藤(経)、濱田幸子、春日尚子、佐藤つや子